No.10 私の星

今日、高校に入学して初めてのテストを終えた。結果はきっと散々なものだろう。特に数学はやったことのある問題ほどわからなかった。

 

学校から帰りながら疲れた頭を回して、3年後の進学について考えた。

進学して学びたいことは心理学だけど、どうしても仕事と結びつかない。人の話を聞くのは嫌いなのでカウンセラーには向いてないと思う。私には何が向いてるのか、高校に入ったらすぐわかるものだと思っていた。

 

そういえば今日生物の授業を受けながら思っていたことがある。

「あ、これ犬飼ちゃんも言ってたな」

 

中学時代、憧れの星だったのは2年と半年の間、勉強の面倒を見てくれた塾講師だ。今も変わらず憧れている。彼女は東大を中退しているが、私を含めた日本人の8割は生涯をかけても、色々彼女に到底及ばないだろうと思う。変わった先生だった。(私といい勝負だが、私の場合アホなだけだと思う)

彼女には英語や、数学など理系科目を教わっていた。そういえば生物に精通していて、細菌loverだった。授業中でも細菌やウィルスだったり色々な話をしてくれた。今は獣医師資格を取って官僚になっている。誇らしくてたまらない。

 

さて、話は戻るが、今日は生物の授業で細胞について習っていた。ミトコンドリアボルボックス?ここで彼女のことを思い出した。ああ、彼女の得意分野じゃないか。彼女がしてくれた話を思い出しながら受けたので、初めて生物の授業を楽しいと感じた。それから彼女が頭から離れなかった。

 

……学校から帰りながら考えていたこと。通学路が短いせいで答えがでるわけでも、考えがまとまるわけでもなく家についてしまった。ため息を付きつつ、手を洗ってうがい代わりにジュースを流し込む。あいりに不安と愚痴を垂れ流しながら、私は鞄から生物の宿題を取り出した。

 

ビビビビビッッッッッ!!!!!

 

電流が流れたかと思った。将来の夢、これはどうかと。結論が出たやもしれん。私の拙い文章では到底140字に収められないのでブログを書いた。

 

私の弱い小さい頭が出した結論はこうだ。

 

「憧れを追いかけろ!!」

 

漠然としすぎている?到底無理?ほざけ!私は私のやり方で犬飼ちゃんに追いつきたい。追いつけなくても、追いつけないけど、彼女の生徒として恥じない人生を歩みたい。今日、生物の授業で犬飼ちゃんのことを思い出したのは何かのお告げだと思った。

 

理系に進む。

壁が高すぎる。数学の壁。でも思い出せ。私の得意教科の英語は最初から得意だったのか。違う。頑張ったから、諦めなかったからこんなにも好きになった。

 

正直今日のテストがぼろぼろだったと気づいたとき、「伸びしろはある」と思った。

難問だって解けなかったが、やはり小問でのケアレスミスが目立つ。でも最初は英語もケアレスミスばかりだった。だからまだ大丈夫。文理選択まで時間は有り余っている。職業と夢が結びつかない今できることは勉強しかない。英強の理系になってやれ!