No.11 どろろ

今日家に帰ったらアニメがついていた。それは今期のアニメで、アニメ消化はお兄ちゃんの日課だった。私は意味もなくついているテレビが嫌いなので気になっているアニメをちゃっかり2話だけ見て、汗を流しにお風呂に入った。

 

風呂から出てみれば絵のタッチがいつものアニメと違う。

 

どろろ」だった。

 

お兄ちゃんそういえば今期アニメと並行してみてたな、、、前から気になってたアニメだし、テストも終わったしよし見るか!と洗濯物も取り込まないで座り込んだ。

 

途中参戦だったので簡単なあらすじをもらってスマホ片手に見ていた。しかし見てみれば引き込まれるストーリーに、魅力的なキャラクター。なんだこれ、面白すぎるだろ。時間も忘れてどんどん引き込まれた。

 

時代は平安あたり。国の平和を望む位の高い男(最初から見てないのでよくわからん)は、その願いを叶えるために自分のすべてを捧げると鬼神(仏様的な)に祈った。自分にはなんの変化も無かったが、自分のもとに生まれてきた子は違った。その子は皮膚や手足、目や鼻などがなかった。五感もない。産婆はその子を川に流し、国の安寧は保たれた…。

 

その赤ん坊がこのアニメの主人公だ。

その後はある男に拾われ人工の義手とか義足とか皮膚とか目とかを与えられて、15〜6ほどになるまでしばらく過ごす。成長した主人公は、見てないのでなんでか知らんがここにいるより旅にでろって追い出される。

そして旅に出た主人公は鬼神に生贄として捧げられて奪われた自分の体をとりもどすため、鬼神を倒すたびに出る、、、

 

マジで面白かったんだ。

なんというか、一本の映画を見終わったあとの一息。それが見終わってしばらく経つけどまだ続いてるんだ。ドキドキしてる。

こんなアニメ始めてみたって。今まで見たアニメでって言うと正直一番面白かった。ストーリー性とかキャラクター性とか、ジャンルの違いはあれど、見終わって感動と、あとよくわからない感情が溢れ出たアニメは初めてかもしれない。

彼方のアストラを初めて漫画で読んだときも面白い!なんだこれ!?と思ったが、アストラの圧巻の伏線の回収とは違う。シンフォギアを見たときの熱い心とも違う。エンジェルビーツを見たときの涙する感動でもない。これはそれら全てが集まって、でもそれぞれとは全く違う、うまく言えん…見てくれ…

 

百鬼丸がかっこいい。

主人公、百鬼丸っていうんだけど、かっこいいのよ。まずイケメン。作画がいい。強い。強い男好き。人間の心半年目くらいの不器用さもかわいい。信念があって戦ってる。強いんだ。どうして鬼神を倒すんだって聞かれて、「(俺の体を)取り戻す」ってだけなんだけど、好き。

腕とか足とかがないから義手義足なんだけど、戦いで壊れちゃうのね。最初に拾ってくれたおじさんは技師で百鬼丸の手足をつくってくれてるんだけど、それを戦いに使うのなあ…って渋るのよ。そんなおじさんを見て百鬼丸も変えの義足を持って「これが、ほしい。ほしい」って可愛いのなんの。好きでえ。言葉を片言でしか話せない男いいな…。

んで、その主人公と一緒に旅をする、どろろっていう子供がいるんだけど、その子もくそかわええ。可愛さを言うとネタバレになってしまう。百鬼丸の事を何より信じてる。あっしもやで。

 

ネタバレになるから言えないけど最後の百鬼丸のパパも良かった、、、あの最初の国の平和ガーおじさんね。

 

家族について問うアニメだった。どろろ百鬼丸も両親を亡くしたり捨てられたりとかして、家族というものを知らないんだよね。途中で百鬼丸を拾ってくれたおじさんに、「見えないけど、わかる、、、これはおっかあっていうんだ」って言うシーンがあるんだけど、すごく良かった。尊い

生きる意味とかそういうことを探すアニメでもあると思う。戦闘ものだしよく人が死ぬし、その死に深い意味はない。

 

手塚治虫の才能に脱帽した。なぜ完結させなかったのか当時の人間を恨む。しかしこのアニメの終わり方もすごく素敵だった。

 

またぜひ見たいと強く思わせるとてもいい作品だった。